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第十二章 心を揺らす言葉

Penulis: 相沢蒼依
last update Tanggal publikasi: 2026-09-14 13:09:56
 美佐子は澪の家を出ると、車に乗り込むなりスマートフォンを取り出した。

 呼び出し音が数回鳴ったあと、相手が出る。

「もしもし、琴葉さん?」

『はい、美佐子様』

「いい知らせよ」

 美佐子の声は弾んでいて、どこか満足げだった。

「あの女はもう、智也の隣にいる資格がない。あなたしか、智也にはいないわ」

 電話の向こうで、小さく息を呑む音がした。

『……本当ですか』

「ええ。あの女を追い出せば、あなたが御子柴家の嫁になるのよ」

 琴葉は、受話器を握る手に力を込めた。頰に、抑えきれない笑みが浮かぶ。

「ありがとうございます。必ず、ご期待に応えます」

 通話が切れたあと、琴葉は窓の外を見つめた。

(やっと……)

 自分が御子柴家に認められたも同然だという実感が、胸の奥で熱く広がっていく。

 同時に、邪魔な存在をどう排除するか。その計算が、頭の中で静かに回り始めていた。

***

 翌日――研究所の近くの通りを歩いていた澪は、背後から名前を呼ばれて足を止めた。

「宮坂先輩」

 振り返ると、白石琴葉が立っていた。上品なワンピースの裾を風になびかせ、余裕のある笑みを浮かべている。

 まるで、
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